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遺言の種類とその保管2

2022/06/13
佐野 就平






弁護士の佐野です。


引き続き、遺言の保管について書いていきますね。


 2. 遺言の管理はどうする?


遺言には3種類(民法967条)あるわけですが、自筆証書と秘密証書は封がされているかどうかの違いがあります。


秘密証書は、公証人と証人の署名と押印がありますので(民法970条1項4号)、封印された中身については改ざんの危険性はまず考えられないことになります。

この場合でも、遺言そのものの破棄の危険性は残ります。

自筆証書は、これに加えて、改ざんの危険性があるわけです。

こういう問題は、その保管に問題があるからなんですね。

実際に遺言を改ざんしたり破棄したりすると、相続人の欠格事由になります(民法891条5号)。
しかし、実際問題として、誰も知らない遺言を発見して、それを改ざんしても、その改ざんが発覚するかどうかは微妙でしょう。
破棄ならなおさらです。そもそも誰も知らない遺言ですから。

おじいちゃんが遺言を書いたと生前にいくら言っていても、相続人の誰かがそれを発見して破棄したことを証明することなんて困難です。
こわいこわい。

こういう危険性を避けようとすると、自宅の金庫に入れておくとか、大事なものとまとめて保管しておいて発見されやすくするとか、銀行の貸金庫に預けておくとかですかね。

別の方法となると、信託サービスを利用したり、弁護士や司法書士に預けて保管するということになります。

詳しく調べたわけではないですが、信託サービスは、まあ結構な金額を支払うことになりそうです。
弁護士の料金もピンキリですが、私から見てちょっとびっくりするような金額が設定されているようです。
相当高額の資産を持っている方で、相続人が揉めない方が利用するなら、まあいいですけどね。

弁護士や司法書士は、料金はピンキリですし、保管までの期間や契約内容も問題とはなりますが、保管だけなら、信託サービスほどは費用はかからないと思います。

しかし、銀行などの大手と比べれば、規模やシステムが違いますので、管理体制の点では劣るでしょう。
銀行の金庫の方が安全なのは間違いありません

弁護士に依頼するメリットは、保管する前に遺言の内容をいろんなことを想定して決められることであったり、遺言執行者をその弁護士に指定すれば便利、ということなどが挙げられます。

他方、公正証書だと、公証役場が保管してくれますので、保管については安心です。
遺言検索システムというのがあるそうですが、これで遺言者や遺言をした公証役場や作成年月日等が分かるそうです。

これは、遺言者が亡くなる前は、遺言者(代理人含む)しか使えないそうです。これだと、亡くなるまで内容は知られないですし、紛失や改ざんや破棄もないですし、その点は安心です。

なお、どこに依頼するにしても、遺言者が亡くなったことが伝わらなければ、遺言がありますよ~という連絡は来ません。

信託サービスなら、長くても年払いで保管費用を払うと思いますので、かなり後になって保管費用が払われなくて連絡が来るなんてことはあり得ます。
私なら、少額でも、振り込み費用が無駄でも、生存確認のために、毎月とか数ヶ月に1回とか振り込んでもらうというのがいいかなと思っています。

2022年6月13日

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