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トーゴーサンピン 老後の備え

2021/07/28
税理士岡本清臣



税理士の岡本です。

トーゴーサンピンいう言葉をご存知でしょうか?

トーゴーサンピンというのは、税務署などの課税庁が個人の所得をどれだけ正確に把握しているかを示した割合のことをいいますが、業種によって大きな差があることを示しています。



実際に存在する所得の大きさが10であるとして、そのうち税務署が把握している割合が業種によって次のようになっていると言われています。

  • サラリーマンなどの給与所得     10割
  • 自営業者などの事業所得は       5割
  • 農業や水産業、林業を営む事業所得   3割
  • 政治家の所得             1割

これが、10:5:3:1、トーゴーサンピンということです。



サラリーマンは、源泉徴収という制度によってほぼすべての所得が税務署に把握されています。

しかし自営業者は、自分で所得の計算をする申告制度が採用されているので、私的な支出を必要経費にいれていても税務署はすべてを把握できるわけではないので、この割合になるというわけです。政治家はなんと1割しか把握されません。


とはいっても、自営業者の方はサラリーマンより得しているわけではありませんよ。


というのも、サラリーマンは厚生年金というものがあり、仕事を辞めてから年金受給年齢になると、亡くなるまで厚生年金が支給されるからです。掛け続けていた期間と金額によって受給する金額は変わりますが、平均すると年間200万円位となり、月20万円弱を生活費に回すことができます。

これに対して、自営業者は国民年金しかないので、40年間かけ続けて年間70万円位にしかなりませんので、月7万円弱にしかなりません。生活する金額としては、ちょっと少なすぎますよね。

したがって、自営業者は、所得把握率がトーゴーサンピンの5割だからといって、お金を残さないと先々困るのは目に見えています。小規模企業共済や国民年金基金、イデコ等に加入して、しっかり老後に備えてくださいね!

2021年7月28日

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